CASB.JP / 製品比較 / Skyhigh Security

Skyhigh Security

Skyhigh Security

Skyhigh CASB / Skyhigh Security Service Edge

Skyhigh Security

CASBDLPデータ保護多モードSSE

API・リバースプロキシ・フォワードプロキシの3方式に対応する多モード型CASBです。なかでもデータ保護(DLP)が訴求の中心で、オンプレミスとクラウドで同じポリシーを使いたい組織にはっきり刺さります。

CASB.JP SCORE
4.0 / 5.0
★★★★☆
10項目の
平均値
QUICK VERDICT

まず結論から

Skyhighは3社の中で最も性格がはっきりしています。先に要点を押さえておくと、自社に合うかどうかの判断が早くなります。

強み

  • DLPが製品の中核で、オンプレミスとクラウドを同一ポリシーで扱える
  • API・リバースプロキシ方式なら、ネットワーク変更もエージェント導入も不要で始められる
  • 送信元IPが変わらないため、IP制限のある社内システムへの影響が出ない
  • 違反時の対応が細かい(隔離・共有リンク失効・権限引き下げ・利用者への通知)
  • 既存プロキシのログを取り込む方式で、通信経路を変えずにシャドーIT棚卸しができる

弱み・注意点

  • SSE全体の統合を主目的とするなら、上位2社と比べて情報量・存在感が限定的
  • 未許可SaaSの即時遮断には、フォワードプロキシ方式の併用と経路設計が必要
  • ブランド変遷が複雑で、過去情報を調べる際に製品名が一致しないことがある
  • DLPポリシーをゼロから設計する場合は相応の工数が必要
  • 価格は非公開で、総額は要見積り
向いている企業
  • DLP・情報漏えい対策を最重要視している
  • オンプレミスとクラウドでデータ保護ポリシーを揃えたい
  • SaaS上の機密情報をAPIベースで監査したい
  • CASBをシャドーIT対策ではなくデータセキュリティとして使いたい
  • ネットワーク構成を変えずに、まず可視化から着手したい
  • 金融・医療・公共など、コンプライアンス要件が厳しい業種
慎重に検討したい企業
  • SSE全体の統合が最優先(Netskope・Zscalerとの比較を推奨)
  • Microsoft 365中心の環境(Defender for Cloud Apps・Purviewとの比較を推奨)
  • ネットワーク側の構成簡素化が主目的(Zscalerとの比較を推奨)
  • 未許可SaaSのリアルタイム遮断を最優先したい
SCORECARD

CASB.JP 独自評価

各項目に評価の根拠を併記しています。全製品で同一の10軸を使用しているため、製品間で比較できます。

シャドーIT可視化
4.5

Skyhigh Networks時代からの中核機能で、実績は長い領域です。既存のプロキシやファイアウォールのログを取り込んで解析する方式のため、通信経路を変えずにシャドーITの棚卸しから着手できます。一方、リアルタイム性はインライン方式に一歩譲ります。

インライン制御
4.5

フォワードプロキシとリバースプロキシの両方を備え、公式にも多モード対応の網羅性を差別化要因として掲げています。特にリバースプロキシはIdPのSAMLエンドポイントを書き換えて経路に入る方式のため、エージェント配布もSSL復号も不要です。管理外端末に対するインライン制御という点では、他社と比べても扱いやすい構成です。

API連携監査
5.0

本製品で最も強い領域です。対象SaaSのAPIを直接呼び出して、ファイルの共有状況や利用者の操作を可視化します。ネットワーク構成の変更も端末へのエージェント導入も不要で始められます。主要SaaS以外にも連携を広げるためのAPIフレームワークが用意されています。

DLP(情報漏えい対策)
5.0

製品訴求の中心に据えられている領域です。オンプレミス・Web・SaaSに対して統一したポリシーを適用する設計が公式に示されています。違反時の対応も、隔離・共有リンクの失効・権限の引き下げ・利用者への通知など選択肢が細かく用意されています。

脅威防御
4.0

SaaS内に保存されたファイルのマルウェア検査や、機械学習による異常な操作の検出に対応します。脅威防御は備えていますが、専業のSSEベンダーほど前面には出していません。

SSE/SASE統合
3.5

SWG・ZTNA・DLP・リモートブラウザ分離・CNAPPを含むSSEポートフォリオは揃っています。ただしSSE全体の統合を前面に打ち出すNetskope・Zscalerと比べると、市場での存在感と情報量は限定的です。SSE統合を主目的とするなら比較検討が必要です。

導入容易性
4.0

API方式またはリバースプロキシ方式を選べば、端末を管理下に置く必要がなく、ネットワーク設計の変更もエージェント配布も不要です。送信元IPが変わらないため、IP制限をかけている社内システムへの影響も生じません。CASB製品の中では導入のハードルが低い部類です。

運用容易性
3.5

DLPポリシーの設計と、検知した事象の確認・対応が運用の中心になります。既存のオンプレDLPポリシーを流用できる組織では負荷が下がりますが、ゼロから設計する場合は相応の工数が必要です。

日本市場適合
4.0

国内では代理店による導入支援・日本語サポートの体制があります。ライセンス構成の情報が代理店経由で比較的公開されている点も、検討段階では扱いやすい要素です。

価格透明性
2.5

価格自体は非公開ですが、代理店経由でライセンスの構成要素(対象SaaSの範囲、ログ保持期間のオプションなど)が比較的見えやすくなっています。他社と比べればわずかに見通しは良いものの、総額は要見積りです。

評価方法
各項目5点満点。総合スコアは10項目の単純平均を機械的に算出したもので(4.0)、 重み付けや調整は行っていません。評価は公開情報と、導入・運用の現場で論点になりやすい 観点に基づくCASB.JPの見解です。製品の優劣を断定するものではなく、組織の規模・既存環境・ 運用体制によって適性は変わります。評価時点の情報に基づくため、最新の状況は各社にご確認ください。
採点基準(5.0〜1.0の定義)と10軸の詳細はこちら →

OVERVIEW

製品概要

現在のSkyhighを特徴づける中核のひとつがデータ保護です。他社もDLP機能を備えていますが、オンプレミスからWeb、SaaSまで同一のDLPポリシーを一貫させられる点が、この製品の訴求の中心に据えられています。

そのため訴求も「どのSaaSが使われているか」より「どこに機密情報が置かれ、誰と共有されているか」に寄っています。オンプレミスのファイルサーバーからSaaS上のドキュメントまで、同じ基準で扱いたいという要件に対して素直に応えられる構成です。

現在はSWG・ZTNA・DLP・リモートブラウザ分離などを含むSSEポートフォリオとして提供されていますが、中心にあるのは一貫してデータ保護です。

ARCHITECTURE

アーキテクチャ・提供方式

通信経路のどこに介在するかは、導入負荷と制御できる範囲を左右します。

多モード対応(3方式)

公式には、許可済みクラウドに対してAPI・リバースプロキシ・フォワードプロキシの3つの方式が用意されており、この網羅性自体を差別化要因として掲げています。用途に応じて方式を選べる点が構成上の特徴です。

API連携

対象SaaSのAPIを呼び出し、保存済みのファイル・共有設定・利用者の操作を検査します。SaaS側からの活動フィードを受け取り、必要に応じてAPI経由で是正する仕組みです。通信経路に割り込まないため、ネットワーク変更もエージェント導入も不要です。

リバースプロキシ

IdP側のSAMLエンドポイントを書き換えることで通信経路に入る方式です。端末を管理下に置く必要がなく、エージェント配布もSSL復号も不要なため、私物端末(BYOD)や管理外端末からのアクセス制御に適します。

フォワードプロキシ

PACファイルやエージェントで管理端末からの通信を経由させる方式です。管理下の端末に対して、より広い範囲の制御を適用できます。

既存ログの取り込み

既存のプロキシやファイアウォールのログを解析してシャドーITを洗い出す方式です。何も導入せずに現状把握だけを先行できるため、稟議前の実態調査に使えます。

統一DLPポリシー

エンドポイント・オンプレミス・Web・SaaSに対して同一のポリシーを適用する設計です。チャネルごとに別々のルールを維持する必要がありません。

CASB FUNCTIONS

CASBとしての主な機能

データ保護(DLP)

機密情報の所在と共有状況を検出します。オンプレミスで運用中のポリシーをクラウドにも適用できる点が最大の特徴です。

違反時の自動対応

ファイルの隔離、共有リンクの失効、権限の引き下げ、追加認証の要求など、検知後のアクションが細かく用意されています。

利用者へのコーチング

違反を検知した際に、利用者本人へその場で通知し是正を促す機能があります。管理者による事後対応の件数を減らす狙いです。

シャドーITの可視化

既存ログの解析により、利用されているクラウドサービスを洗い出しリスク評価します。

SaaS設定の監査

SaaS側の設定不備や、外部共同編集者による機密情報へのアクセス状況を点検します。

異常検知

機械学習により通常と異なる操作を検出し、深刻度を分類します。

DEPLOYMENT REALITY

導入前に確認したいこと

カタログには載らない、現場でつまずきやすいポイントです。

要チェック

「旧McAfee」の情報を追うときは製品名の変遷に注意

Skyhighを調べる際に最初につまずくのが、ブランドと製品名の変遷です。検索して出てくる資料が、どの時期のどの名前を指しているのか分からなくなります。社内で過去の検討資料を参照する場合も同様です。

変遷は次の通りです。2011年創業のSkyhigh NetworksをMcAfeeが買収し、McAfee Skyhigh Security Cloud、続いてMcAfee MVISION Cloudへと改称されました。2022年にMcAfeeのエンタープライズ事業が分割された際、クラウド事業が独立して再びSkyhigh Securityという社名になっています。つまり「Skyhigh」という名前に戻ってきた形です。

実務上の注意点は、ベンダーの資料・第三者のレビュー・社内の過去資料で呼称が混在することです。特に「MVISION Cloud」で検討した経緯がある組織では、同一製品の後継であることを説明しないと話が噛み合いません。

また、どの方式を採るかによって事前準備が変わります。以下は導入前に整理しておきたい項目です。

  1. 対象SaaSのAPI対応範囲連携できるSaaSと、そこで取得できるイベント・実行できる操作の範囲を確認します。主要SaaS以外は対応の深さが異なります。
  2. 既存DLPポリシーの棚卸しオンプレミスで運用中のポリシーを洗い出します。そのまま流用できる部分と、クラウド向けに作り直す部分を切り分けます。
  3. リアルタイム制御の要否未許可SaaSの即時遮断が必要かを判断します。必要ならインライン機能の併用が前提となり、通信経路の設計が発生します。
  4. ログ取り込み元の確認シャドーIT可視化に使う既存プロキシ・ファイアウォールのログ形式と保持期間を確認します。
  5. ログ保持期間の要件監査要件に対して標準の保持期間で足りるかを確認します。延長にはオプション費用が発生する場合があります。
  6. 違反時アクションの運用設計隔離・権限引き下げ・利用者通知のうち、どこまで自動化するかを決めます。自動化しすぎると業務への影響が出るため、段階的な適用が現実的です。
PRICING

価格・ライセンス

価格は非公開で、対象とするSaaSの範囲や機能の組み合わせによって決まります。国内では代理店経由の提供が中心で、ライセンスの構成要素(監査対象とするSaaSの数、管理画面上のログ保持期間など)が比較的見えやすい点は検討段階での利点です。ログ保持期間は標準と延長オプションが分かれている場合があり、監査要件がある組織は見積り時に確認が必要です。

COMPARISON

DLPで比較する:Skyhigh・Netskope・Zscaler・Microsoft

「どれもDLPはある」ので、機能の有無では選べません。違いが出るのは、DLPをどこから設計しているか、どのチャネルを同じポリシーで扱えるかです。

観点SkyhighNetskopeZscalerMicrosoft
DLPの位置づけ訴求の中心中核機能の一つSSE基盤上の一機能Purviewとして別建て
対応する方式API+リバース/フォワードプロキシプロキシ型+APIプロキシ型+APIAPI連携が中心
オンプレとの統一訴求の中心に据えている可(設計次第)可(設計次第)Purview側で統一
端末側の設定不要(API・リバースプロキシ)必要(クライアント配布)必要(フォワーディング設計)不要(API方式)
リアルタイム制御プロキシ方式の併用で対応得意得意条件付きアクセスと併用
向く動機データ保護の一元化SaaS可視化と情報漏えい対策ネットワーク刷新M365環境の統合管理

表の記号は優劣ではなく設計思想の違いを示しています。たとえば「導入時の経路変更が不要」はSkyhighの利点ですが、同時に「リアルタイム遮断は別機能が要る」という制約と表裏一体です。自社が求めるのが事後監査中心か、即時制御中心かで評価は逆転します。

CASB.JP VERDICT

結局、どんな企業に向くか

「CASBを何のために入れるか」がデータ保護なら、最初に検討すべき製品です。特にオンプレミスで既にDLPを運用していて、その考え方をクラウドにも広げたい組織では、他社より素直に要件が満たせます。API方式やリバースプロキシ方式なら、ネットワークや端末を変えずに始められる点も現実的です。逆に、SSE全体の統合やネットワーク構成の刷新が主目的であれば、この製品の強みは活きません。目的がデータなのかネットワークなのかで、評価がはっきり分かれる製品です。

掲載内容は評価時点で一般に公開されている情報に基づく概要であり、最新の機能詳細・価格・ ライセンス条件は変動します。「Skyhigh Security」はSkyhigh Securityの商標です。掲載および評価は製品紹介を 目的としたものであり、各社との提携・代理店契約・認定関係を示すものではありません。 評価はCASB.JPの見解であり、特定製品の採用・不採用を推奨するものではありません。

本サイト内に記載されているサービス名・ロゴは各社の商標です。 各社との提携・代理店契約・認定関係を示すものではありません。

casb.jp All rights reserved.